樹脂製の漆器について

こんにちは。
少しづつ、暖かい日が増えてきました。
もうすぐ春ですね。

早速ですが、漆器は、昔ながらの天然木に漆を塗って仕上げる製法のほかに
もうひとつ、素材に樹脂等を使ったものや、塗りをウレタン塗料等で仕上げる
「合成漆器」と呼ばれるものがあります。

今回のブログでは、樹脂製の漆器についてお話しようと思います。

樹脂=プラスチック製品のことで、あまり良いイメージがない方もいらっしゃるかも
しれませんが、樹脂を使った漆器にはメリットがいろいろあります。

メリット①
木製品と違い、環境による変形や歪み、割れが起こりにくい
樹脂製品はある程度の乾燥、多湿、高温にも耐え木製品よりも強いです。
冷蔵庫での保管などにも使えますし、お弁当箱など持ち運びするものにも最適です

メリット②
大量生産が可能
樹脂製品は、木粉や樹脂で作られています。
最初に素地を形成するための金型を製造する必要がありますが、
一度金型ができてしまえば短時間で大量生産することが出来ます。

メリット③
形が自在に作れる
樹脂製品は金型に材料を入れ固めて作りますから形はユニークに考えられます。
木製品では難しい形も樹脂製品では容易に作ることが出来ます。

メリット④
木製品に比べ安価なため気軽に使える
木製品にくらべて樹脂製品は原料や生産コストが抑えられるためお求めやすい価格です。

以上の点から、合成漆器は気軽に使える「漆器」ですよね。

(樹脂でも色々な種類があり、用途に合わせて作っています。品物によっては、
洗浄機や乾燥機対応しているもの不対応なものがあります。)

大きく分けて樹脂製品は用途により、木粉と樹脂の混合物を加工したものと、
100%樹脂のものがあります。

 

木粉と樹脂を混ぜて熱圧縮加工したもの
素地を形成する金型に木の粉と樹脂の粉を入れて作成されます。
木製品と比べると若干、重く硬く感じますが、落としても割れることが少ないです。
木粉がまざっているので、樹脂だけのものに比べて保温性があり
より木製に近い質感があります。

弊社で扱っている製品の一部です。


棗 各種

 


まめ皿セット 各種


こもん箸置 12種

 

100%樹脂を型に流し込み成形したもの
樹脂を熱と圧力をかけて液体にし、型に流し込んで固めて作成されています。
比較的弾力性のある素材が多く割れにくいです。

弊社で扱っている製品の一部です。

ランチプレート市松こもん

 

木製品と樹脂製品、どちらが優れているということでなく
用途や使い方によって選ぶものだと思います。

弊社では、伝統をしっかりと守りつつ、樹脂の良さを生かした
使いやすい製品づくりもしています。これからも漆や塗料を丁寧に塗り、蒔絵を描くことで
ワンランク上の製品を皆さまにご紹介していきます。

もちろん修理修繕も可能です。

これからも、色々な種類の漆器の良さをお伝え出来たらと思います。
お読みいただきありがとうございました。

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