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「漆器って高そうだし、扱いが難しいんじゃない?」
そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
でも実は、漆器には日常使いにぴったりな機能面での魅力がたくさんあります。
「生活実用編~機能面~」をテーマに、漆器の安全性や丈夫さ、手入れのしやすさなど、実際に使って感じられる利点を、今回もQ&A形式でご紹介していきますよ!
前回のQ&Aブログはこちらから!→【はじめての漆器】
Q.漆器は軽くて持ちやすいって本当?
A.本当です!木地をベースに作られる漆器は、陶器やガラス製の器に比べてとても軽量です!
しかも、木の熱伝導率は、陶器の熱伝導率と比べて約1/10とされており、熱伝導率が低いため、熱いお味噌汁やお茶を入れても器が熱くなりにくく、手で安心して持てます。小さなお子さんや高齢の方にも扱いやすいのが特徴です。そして、熱を外に伝えにくいということは、器の中身が冷めにくいという利点にもつながるんです!
また、漆器のこの特性は冷たい飲み物にも有効で、氷を入れても結露しにくく、テーブルが水で濡れにくくなるのもポイントです!
簡易実験を記録しておきます。
▲同じ量の氷水を入れた、陶器のマグカップと漆器のカップ
これを夏場の冷房が効いた部屋に30分間放置しました。
【実験結果】
▲30分間放置した陶器のカップと漆器のカップ
▲それぞれのカップをずらした机の状況
30分経ったカップの側面には、どちらも水滴がついていたものの、ずらしてみたら一目瞭然でした。陶器のマグカップの下は水滴がしみこみ、跡になっていましたが、漆器のカップの下はほとんど跡にはなっていませんでした。
室温や湿度の計測をしていたわけではないですし、カップの大きさや形、入れている氷水の量でも結果は変わってくるかもしれないですが、それでもこれだけの違いが目に見えて結果として出ました。
Q.保管方法は難しくない?
A.特別な設備は必要ありません。直射日光や極端に乾燥する場所を避け、風通しの良い棚や食器棚に保管するだけでOKです!ほかの食器と同じように扱ってもらって大丈夫です。
Q.手入れはどうすればいい?
A.使ったら中性洗剤を薄めたぬるま湯で、柔らかいスポンジでやさしく洗い、ほかの食器と一緒にに水切りラックで乾燥させてください。
金属タワシや漂白剤は塗膜を傷める原因になるので避けましょう。陶器やガラスと同じ感覚で洗えます!
▲乾燥中の漆器たち
このように水切りラックにおいて自然乾燥させてあげてください。
Q.落としても大丈夫?
A.木製の漆器は衝撃に強く、陶器のように簡単には割れません。
もちろん強い力でぶつければ欠けたりヒビが入ることはありますが、多少の落下では壊れにくいので、日常で使う上で安心ですよ!
漆は硬化すると非常に強い塗膜となり、木地を守ります。適切に使えば、何十年も使えるほど丈夫なんです!実際、何十年も使われている漆器が現役で活躍しているご家庭もあるんですよ!
Q.壊れたらもう使えない?
A.そんなことはありません!漆器は修繕できる器なんです!
ヒビや欠けがあっても、「金継ぎ」や塗り直しによって再び使えるようになります。修繕することで、さらに愛着のある一品へと育っていきますよ。
▲割れてしまった漆器のお椀
▲修繕した後の漆器のお椀
まとめ
漆器は、見た目の美しさだけでなく、軽くて持ちやすく、熱に強く、修繕しながら長く使える実用性も大きな魅力です。日常の食卓にも、安心して取り入れられる器だということを、ぜひ知っていただければうれしいです!
次回は「生活実用編~見た目~」をテーマに、またQ&A形式でご紹介したいと思いますので、お楽しみに!それでは、ご覧いただきありがとうございました!
Y.M